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2021/03/05 10:59

米半導体設備の中国SMIC向け輸出許可手続きが停滞=ロイター報道 無料記事

 世界的に半導体チップ不足の悪影響が報じられるなかでも、米国の対中政策がすぐに変わるわけではないようだ。4日付ロイター通信が多数の消息筋情報として伝えたところによると、中国半導体ファウンドリー最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)に対し、半導体装置大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)やラムリサーチ(@LRCX/U)が製品を輸出する際のライセンス手続きが停滞しているという。
 トランプ政権下で米商務省は昨年12月、SMICなど中国企業60社以上を「エンティティリスト(輸出規制対象リスト)」に加えていた。軍事化支援、人権侵害などを理由に挙げ、米国の国家安全保障や外交政策の利益に反したと指摘している。
 その直後に多数のサプライヤー企業が当局に輸出許可の申請を提出していたものの、現時点では推定約50億ドル相当の半導体装置・材料がライセンス待ちの状態となっているもよう(少数の高価な機材にはライセンスが付与されたケースもある)。引き継いだ現バイデン政権はまだ、SMICに何を売るべきかを完全に決めたわけではないようだ。
 現行政策では通常、大部分の製品がケースバイケースでライセンス付与される。ただ、線幅10ナノメートル(nm)以下のチップを製造する先進的な装置の輸出は「原則として不許可(presumption of denial)」となっている。当局は申請から1カ月内に結論を出すことになっていたが、サプライヤーへの追加質問(該当製品は10nm以下チップの製造に転用できるかどうかなど)が生じるなかで最終判断が遅れているという。
 4日のNY株式市場では、半導体装置銘柄が軒並み安。アプライド マテリアルズが前日比6.24%安の108.24ドル、ラムリサーチ(@LRCX/U)が4.07%安の528.81ドル、KLAコーポレーション(@KLAC/U)が5.33%安の287.62ドルとそろって3日続落して取引を終えた。


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