企業向けクラウドID管理サービスを手掛けるオクタ(@OKTA/U)は3日、競合企業の「Auth0（オースゼロ）」を株式交換で買収すると発表した。買収総額は約65億ドル。オクタの株式（1株当たり276.21ドルで算定）を発行して代価とする。規制当局などの承認を待って、2022年度第2四半期（21年5〜7月）に手続きを完了する予定だ。「Auth0」は被買収後も独立部門として運営される。
　オクタ創業者のトッド・マッキノン最高経営責任者(CEO)はこの買収について、「開発者向けID管理ソリューション『Auth0』を『Okta Identity Cloud』と組み合わせることで、顧客の将来にとって大きな価値が生み出せる」と意義を強調。職場と私生活の両方で今後、ID管理サービスがますます必要になるとの見方を示した。
　買収される「Auth0」は、クラウドでもオンプレミスにも対応できる次世代型の認証基盤プラットフォーム。あらゆるアプリやAPIに柔軟に対応可能とされる。
　ブルームバーグ通信によると、昨年にセールスフォース・ベンチャーズから1億2000万ドルの資金を調達した際、企業価値を約19億2000万ドルと評価されていた。「Auth0」の株主には、K9ベンチャーズ、サファイア・ベンチャーズ、ベッセマー・ベンチャー・パートナーズなどのVCが名を連ねる。


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