9日のNY株式市場では、ゲームソフト大手のエレクトロニック・アーツ(@EA/U)が前日比2.56％高の146.11ドルと3日続伸で取引を終えた。同業の買収が好材料視されている格好だ。
　同社は8日引け後、モバイルゲーム開発大手のグル・モバイル(@GLUU/U)を約21億ドルで買収すると発表した。一株当たり12.50ドルの現金で買い取る。同購入価格は、8日の終値(9.39ドル)を約33％上回る水準（グル・モバイル株は9日、前日比34.93％高の12.67ドルと急騰）。グル・モバイル株主や規制当局の承認などを待って、2021年第1四半期（4〜6月）に手続きを完了する予定だ。
　アナリストの間では、同M&Aについて好意的な見方が目立つ。例えばレイモンド・ジェームスは最新リポートで、「アウトパフォーム」の投資判断と164ドルの目標株価を維持した。インテリアデザインゲームの「Design Home」やベースボールゲームの「MLB Tap Sports Baseball」、カジュアルRPGゲームの「Kim Kardashian：Hollywood」など人気タイトルを持つグル・モバイルを傘下に収めることは、モバイル分野でスポーツゲームや「スター・ウォーズ」ゲームに注力するエレクトロニック・アーツにとって、ジャンルの重複が限定的。製品ポートフォリオの拡充に加え、既存モバイルユーザーに対し、グル・モバイルのゲームを宣伝できるようになるという。
　またキーバンク・キャピタル・マーケッツも「オーバーウエイト」の投資判断と165ドルの目標株価を継続した。


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