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2018/12/10 08:38

大引け概況(詳報): 急落、貿易と景気の先行き懸念強まる 無料記事

 先週末7日のNY株式市場は、リスク回避で売られる展開。主要指標のダウ平均は前日比558.72ドル(2.24%)安の24388.95ドルと急落し、3日続落で取引を終えた。ハイテク銘柄で構成されるナスダック総合指数も大きく値を下げ、219.01ポイント(3.05%)安の6969.25ポイントで引けている。
 中国・華為の孟CFOがカナダ当局に逮捕されたことが5日付で明らかになったことで、市場では今後の米中通商協議が難航するとの警戒感が根強い。貿易摩擦の問題、米金融当局の利上げペースなどが米景気に与える影響が気がかり材料となるなか、投資家心理が次第に弱気へ傾斜。債券が買われる一方、株式が売られる動きが強まった。不安心理を表すVIX指数が急上昇し、改めて20の大台を突破している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち公益のみがプラスになる一方、10業種が軒並み売られた。なかでもITネットセクターの売りが目立つ。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が4.12%安、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が3.57%安、IT端末大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が4.00%安、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が6.27%安で引けている。半導体関連も売られ、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が6.75%安、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が6.26%安、半導体設備大手のラムリサーチ(@LRCX/U)が5.28%安と急落した。
 貿易摩擦問題の影響が大きい資本財セクターも軟調。建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が3.75%安、農機大手のディア・アンド・カンパニー(@DE/U)が4.62%安、重電大手のゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が4.63%安と値を下げた。
 他の個別動向では、ヨガウエア大手のルルレモン・アスレティカ(@LULU/U)が13.37%安と急落。8〜10月決算が好調だったものの、ガイダンスが市場予想をやや下回ったことが売り材料視されたようだ。なお、この日はルルレモン以外の消費銘柄も売られ、ファッションブランド大手のタペストリー(@TPR/U)が5.96%安、アパレル大手のマイケル・コース(@KORS/U)が5.68%安で引けた。


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