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2021/07/30 08:38

米国株大引け概況(詳報): 上昇、景気敏感株に見直し買い 無料記事

 29日のNY株式市場は、景気敏感株を中心に買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比153.60ドル(0.44%)高の3万5084.53ドルと反発し、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が15.68ポイント(0.11%)高の1万4778.26ポイントと小幅続伸で取引を終えた(S&P500も0.42%高の4419.15ポイントと買われ、ダウ平均とS&P500は場中で一時最高値を更新)。
 主要経済指標の下振れで、量的緩和の早期縮小観測が後退していることが追い風。この日発表された第2四半期(4〜6月)の米実質国内総生産(GDP、速報値)は年率換算で前期比6.5%増にとどまり、市場予想(約8.4%増)に届かなかった。また、週間の新規失業保険申請件数は40万件に減ったが、コロナ禍前のほぼ2倍ある上、市場予想(約38万5000件)よりやや悪い水準。前日にパウエルFRB議長が「テーパリング(量的緩和の縮小)の開始基準を満たすにはほど遠い」とコメントしたことを裏付ける内容だった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が上昇(コミュニケーションとREITが下落)。なかでも素材や金融、エネルギー、資本財などのセクターに見直し買いが入り、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が1.22%高、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が4.88%高、鉄鋼大手のニューコア(@NUE/U)が4.07%高と値を上げた。
 車や住宅などシクリカルな一般消費財銘柄も上昇。電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.69%高、自動車大手のフォード・モーター(@F/U)が3.82%高、住宅建設大手のDRホートン(@DHI/U)が4.62%高、トール・ブラザーズ(@TOL/U)が4.54%高と買われている。
 このほか、好決算の半導体銘柄も高い。半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が5.13%高と大幅続伸したほか、AMDに買収される予定のザイリンクス(@XLNX/U)が6.29%高、モバイル向け半導体大手のクアルコム(@QCOM/U)が6.00%高と急伸した。


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