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2021/02/01 09:23

アメリカン航空5%安、増資で最大11億ドルを調達へ 無料記事

 先週末29日のNY株式市場では、航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(アメリカン航空、@AAL/U)が前日比5.14%安の17.17ドルと急落して取引を終えた。前日にショートスクイズ(空売りの踏み上げ)銘柄として急騰したものの、この日は一転して利益確定売りに押されている。掲示板「Reddit」の「WallStreetBets」に集まる個人投資家間で人気が高まるなかで株価が急騰したことを受け、会社側が増資を発表したことが嫌気された。
 アメリカン航空はこの日、証券ブローカーのゴールドマン・サックスなどを通じ、最大11億1759万ドル分の普通株をマーケットや私設市場で売り出すと発表した。同社は昨年10月にも、最大10億ドル分の普通株を売り出すと発表。1月28日までに累計で6856万株を平均12.87ドルで売却している(これによる資金調達額は約8億8240万ドル)。
 資金調達の継続は、業績改善までまだ長い時間がかかることを示唆した格好。コスト削減により現金燃焼率(キャッシュバーンレート)を1日当たり約3000万ドルまで減らしたものの(20年4月時点では1日当たり1億ドル)、なお3カ月間で計28億ドル近くを失った計算だ。
 アメリカン航空は28日引け後、第4四半期(10〜12月)決算を発表し、売上高が前年同期比64.4%減の40億2700万ドルに落ち込むなか、純損益が21億7800万ドルの赤字に転落したことを明らかにしたばかり(前年同期は4億1400万ドルの黒字)。売上高、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、マイナス3.86ドル)は市場予想(それぞれ約38億6200万ドル、約マイナス4.11ドル)を上回っている。会社側は第1四半期(1〜3月)業績について、「売上高が60〜65%減少する」と予想した。


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