2022/02/25 14:14
FRBは積極的な利上げ出来ず、ロシアのウクライナ侵攻で=専門家
ドイツの金融サービス会社アリアンツの首席経済顧問モハメド・エラリアン氏は24日、CNBCのインタビューで「米金融当局は3月に0.5%の利上げをできなくなった」との見解を示した。ロシアがウクライナに侵攻したため、米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な金融引き締め計画を修正する必要に迫られるという。「多くの人が話していた年8回、9回の連続利上げについても検討対象から外れるだろう」とも主張している。
そうなった場合、(株式相場にとって短期的に朗報だが)FRBにとってインフレ抑制能力が弱まる「困った状態」になる見通し。「FRBは(利上げに)さらに慎重にならなければならず、より高いインフレに耐えなければならなくなる」と警告している。(1980年代のように)高インフレになった場合、抑えるために大幅な引き締めを行い、景気後退に陥ることを余儀なくされる恐れがあるという。
CMEグループの「Fed Watchツール」によると、3月FOMCで0.50%利上げされる確率は現在、19.2%にとどまっている(0.25%利上げの確率は80.8%)。今年12月FOMC時点の政策金利予想は、「1.50〜1.75%(利上げ6回)」が32.3%と最も高く、次が「1.75〜2.00%(利上げ7回)」の30.9%となっている。
なお、金融政策の動向に関する予想はさまざま。例えばゴールドマン・サックスは「インフレリスクの方がより深刻で緊急なため、ロシアの地政学リスクは過去の出来事ほど米金融政策に影響を及ぼさない」と主張している。3月に0.5%の利上げは起こりそうにないとみているが、FRBが利上げを止めることはないという。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
そうなった場合、(株式相場にとって短期的に朗報だが)FRBにとってインフレ抑制能力が弱まる「困った状態」になる見通し。「FRBは(利上げに)さらに慎重にならなければならず、より高いインフレに耐えなければならなくなる」と警告している。(1980年代のように)高インフレになった場合、抑えるために大幅な引き締めを行い、景気後退に陥ることを余儀なくされる恐れがあるという。
CMEグループの「Fed Watchツール」によると、3月FOMCで0.50%利上げされる確率は現在、19.2%にとどまっている(0.25%利上げの確率は80.8%)。今年12月FOMC時点の政策金利予想は、「1.50〜1.75%(利上げ6回)」が32.3%と最も高く、次が「1.75〜2.00%(利上げ7回)」の30.9%となっている。
なお、金融政策の動向に関する予想はさまざま。例えばゴールドマン・サックスは「インフレリスクの方がより深刻で緊急なため、ロシアの地政学リスクは過去の出来事ほど米金融政策に影響を及ぼさない」と主張している。3月に0.5%の利上げは起こりそうにないとみているが、FRBが利上げを止めることはないという。
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