2022/02/03 09:14
ペイパル25%安、4Q利益や22年予想の下振れなどを嫌気
2日のNY株式市場では、電子決済サービス大手のペイパル・ホールディングス(@PYPL/U)が前日比24.59%安の132.57ドルと急落して取引を終えた。見通しの下振れなどが嫌気されている。フィンテック同業のブロック(@SQ/U)、アファーム(@AFRM/U)も連れ安し、それぞれ10.63%安の114.04ドル、9.77%安の60.89ドルで引けた。
前日引け後に発表されたペイパルの第4四半期(10〜12月)決算は、売上高が前年同期比13.11%増の69億1800万ドルに伸びる半面、純利益が同48.88%減の8億100万ドルに半減するというまちまちな結果で、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、2.77%増の1.11ドル)が市場予想(約1.12ドル)を下回った。総支払額(TPV)が23%増の3395億3000万ドルに伸びたものの、通期の成長ペース(33%増)と比べると鈍化傾向にある。アクティブアカウントの純増数も980万件(買収したPaidyの320万件を含む)にとどまり、従来予想(オーガニックベースで約1290万件)を大幅に下回った。
ジョン・レイニー最高財務責任者(CFO)は業績の逆風となった要因について、◆サプライチェーンの問題と低所得者の消費減速がEC支出の伸びを鈍化させたこと、◆第4四半期の後半に(インセンティブなど)顧客獲得戦略を変更したこと、◆不正アカウント(450万件)を発見し除いたこと――の3点を挙げた。
ガイダンスも慎重だ。会社側は22年通期の業績動向について、増収率(恒常通貨ベース)を「15〜17%」、調整後EPSを「4.60〜4.75ドル(21年実績は4.60ドル)」と予想したが、増収率予想が市場予想(約17.9%)を下回った。アカウントの純増数についても「1500万〜2500万件」と慎重な見方を示し、市場予想(約5300万件)を大きく下回っている(会社側は21年2月、25年のアカウント数7億5000万件という高い目標に掲げていた)。
ブローカーの間では、目標株価を引き下げる動きが相次いだ。例えばカナコード・ジェニュイティは最新リポートで、「バイ」の投資判断を継続する一方、目標株価を315→215ドル(↓32%)に下方修正した。コーウェンも同様に「アウトパフォーム」の投資判断を維持しつつも、目標株価を221→147ドル(↓33%)に引き下げている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
前日引け後に発表されたペイパルの第4四半期(10〜12月)決算は、売上高が前年同期比13.11%増の69億1800万ドルに伸びる半面、純利益が同48.88%減の8億100万ドルに半減するというまちまちな結果で、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、2.77%増の1.11ドル)が市場予想(約1.12ドル)を下回った。総支払額(TPV)が23%増の3395億3000万ドルに伸びたものの、通期の成長ペース(33%増)と比べると鈍化傾向にある。アクティブアカウントの純増数も980万件(買収したPaidyの320万件を含む)にとどまり、従来予想(オーガニックベースで約1290万件)を大幅に下回った。
ジョン・レイニー最高財務責任者(CFO)は業績の逆風となった要因について、◆サプライチェーンの問題と低所得者の消費減速がEC支出の伸びを鈍化させたこと、◆第4四半期の後半に(インセンティブなど)顧客獲得戦略を変更したこと、◆不正アカウント(450万件)を発見し除いたこと――の3点を挙げた。
ガイダンスも慎重だ。会社側は22年通期の業績動向について、増収率(恒常通貨ベース)を「15〜17%」、調整後EPSを「4.60〜4.75ドル(21年実績は4.60ドル)」と予想したが、増収率予想が市場予想(約17.9%)を下回った。アカウントの純増数についても「1500万〜2500万件」と慎重な見方を示し、市場予想(約5300万件)を大きく下回っている(会社側は21年2月、25年のアカウント数7億5000万件という高い目標に掲げていた)。
ブローカーの間では、目標株価を引き下げる動きが相次いだ。例えばカナコード・ジェニュイティは最新リポートで、「バイ」の投資判断を継続する一方、目標株価を315→215ドル(↓32%)に下方修正した。コーウェンも同様に「アウトパフォーム」の投資判断を維持しつつも、目標株価を221→147ドル(↓33%)に引き下げている。
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