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2022/08/04 13:45

2Q下振れでマッチ18%安、3Q売上高は「横ばい」を予想 無料記事

 3日のNY株式市場では、マッチングアプリ運営大手のマッチ(@MTCH/U)が前日比17.56%安の63.24ドルと急落して取引を終えた。足元業績やガイダンスの下振れ、経営幹部の退任などが嫌気され、2020年4月以来の安値を記録している。
 前日引け後に発表された第2四半期(4〜6月)決算は、売上高が前年同期比12.25%増の7億9451万ドルと伸び悩むなか(恒常通貨ベースでは19%増収)、純損益が3185万ドルの赤字に転落するという結果で(前年同期は1億4089万ドルの黒字)、売上高、希薄化後EPS(マイナス0.11ドル)ともに市場予想(それぞれ約8億405万ドル、約0.52ドル)を下回った。昨年買収した韓国SNS大手ハイパーコネクトに絡む無形資産の減損(2億1700万ドル)が最終赤字に繋がっている。有料ユーザー数は10%増の1640万人、有料ユーザー当たり収入(RPP)は3%増の15.86ドルに伸びた。
 マッチのBernard Kim最高経営責任者(CEO)は現在の消費者行動について「人々はロックダウンを乗り越え、より普通の生活を送っているが、オンラインの出会い系サービスを初めて試す意欲は、パンデミック前のレベルにまだ戻っていない」と分析。コロナ前と比べ、新規ユーザーの伸びが戻っていないことを示唆した。このほか、決算資料によると、米ドル高の悪影響を受けたほか(下半期も続く見込み)、ライブストリーミング事業と日本が苦戦したという(コロナ制限の解除後、大きな回復を示していない)。
 業績ガイダンスも低調。会社側は第3四半期(7〜9月)の売上高を「7億9000万〜8億ドル(前年同期実績:8億183万ドル)」と予想し、増収率が「ほぼ横ばい」に鈍化するとの見通しを示した。
 また、主力マッチングアプリ「Tinder」のRenate Nyborg・CEOが退任すると発表した。昨年9月にマッチングアプリ初の女性CEOとして就任したばかりだった。退職の理由は明らかにされていない。後任がみつかるまで、マッチCEOのKim氏が同職も兼務する。


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