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2022/05/11 10:13

上場来初の減収でペロトン9%安、4Q販売予想も低調 無料記事

 10日のNY株式市場では、在宅フィットネス企業のペロトン・インタラクティブ(@PTON/U)が前日比8.70%安の12.90ドルと4日続落して取引を終えた。2019年の上場来で初の減収や巨額の赤字を計上したことなどが嫌気され、上場来安値を更新している。昨年初に500億ドルに達した時価総額は現在、40億ドル超に縮んだ。
 前日引け後に発表された第3四半期(1〜3月)決算は、売上高が前年同期比23.60%減の9億6430万ドルに縮むなか、純損失が7億5710万ドルに膨らむという結果で(前年同期は860万ドルの純損失)、売上高、希薄化後EPS(マイナス2.27ドル)ともに市場予想(それぞれ約9億7164万ドル、約マイナス0.92ドル)を下回った。マージンの低下や各種コスト増に加え、のれんの減損(1億8190万ドル)、リストラ費用(1億5850万ドル)などを計上したことが巨額の赤字につながっている。過剰在庫に悩まされるなか、3月末時点の現金・現金等価物が8億7930万ドルに減ったため、会社側はバランスシート強化に向け今週初にJPモルガンとゴールドマン・サックスから7億5000万ドルを5年借り入れることで合意した。
 3月末の会員数は約700万人と前年比で29%増加(前期比5%増)。うちコネクテッドフィットネス会員数(有料会員数)が296万人に達し、前年比で42%増えた(前期比7%増)。純増数は19万5000人にとどまり、前年同期比で53%減っている(前期比29%減)。
 販売は今後も苦戦が続く見通し。会社側は第4四半期(4〜6月)の売上高を「6億7500万〜7億ドル(中間値ベースで前年同期比27%減、前期比29%減)」と予想したが、市場予想(約8億2170万ドル)を大きく下回った。
 今年2月に経営トップに就いたバリー・マッカーシー最高経営責任者(CEO)は「事業のテコ入れは大変な仕事だ」とコメント。キャッシュフローを安定させ、適切な人材を適切なポジションに就かせ、ビジネスを再成長させることに注力していると述べた。現在は生産規模の縮小を含め、あらゆる是正措置に迅速に取り組んでいるという。こうしたなか、第4四半期のフリーキャッシュフローは第3四半期から改善すると期待した(23年にプラスのフリーキャッシュフローに戻すことを目指す)。


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