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2022/08/26 09:26

見通し下振れもエヌビディア4%高、一部ブローカーは「底近い」と主張 無料記事

 25日のNY株式市場では、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が前日比4.01%高の179.13ドルと急伸して取引を終えた(前日のアフターマーケットでは5%近く下げていた)。足元業績とガイダンスがともに悪化したものの、一部のブローカーは「サイクルの底が近い兆し」とポジティブに受け止めている。
 前日引け後に発表された第2四半期(5〜7月)決算は、売上高が前年同期比3.02%増の67億400万ドルと伸び悩み、純利益が同72.36%減の6億5600万ドルに落ち込むという結果。同社はすでに今月8日に業績警告を発表していたため、市場の驚きは無く、売上高、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、0.51ドル)ともに市場予想(それぞれ約67億200万ドル、約0.50ドル)とほぼ一致していた。ガイダンスも低調。会社側は第3四半期(8〜10月)の売上高を「59億ドル(±2%)」と予想したが(前年同期比で約17%減収の水準)、市場予想(約69億ドル)を大きく下回っている。
 業績の受け止め方はブローカーによってまちまちで、「底打ちが近い」という楽観的な主張も一部であった。例えばパイパー・サンドラーは業績悪化にもかかわらず、「オーバーウエイト」の投資判断を維持。「収益押し上げの期待が持てる多数の新製品を発売するため、第3四半期(8〜10月)で業績が底を打つはず」と楽観的な見方を示している。UBSも同じく先行きにポジティブな見方を示し、「ゲーム向け事業の調整の大部分は過去のものだ」と指摘。「未開拓の需要がまだあるデータセンター向け事業では、大きなチャンスが残っている」と主張した。
 一方、ネガティブなスタンスのブローカーも存在。例えばウェドブッシュは「ニュートラル」の投資判断を継続し、目標株価を190→160ドル(↓16%)に引き下げた。法人向けやクラウド向けを取り巻く不確実性を指摘し、「エヌビディアのデータセンター向け事業が中期的にどのように成長するかについては、依然として不透明だと考えている」と分析した。


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