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2022/03/17 09:06

FRBが「ゼロ金利政策」解除で0.25%利上げ、年内さらに6回を予想 無料記事

 米連邦準備理事会(FRB)は16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り0.25%の利上げを賛成8票、反対1票で決定した(「反対」のブラード総裁は0.5%の利上げを主張)。短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標を従来の「0.00〜0.25%」から「0.25〜0.50%」に引き上げている。今回の利上げは2018年12月以来。インフレ対策に向けて、コロナ禍の対応で20年3月に導入した「ゼロ金利政策」を約2年ぶりに解除した格好だ。
 FRBはまた声明文で、「誘導目標の継続的な上昇が適切だと予想している」とコメント。年内残りのFOMC(5月、6月、7月、9月、11月、12月)で計6回、23年に計3回の利上げを行うことを予想した。FFレートの予想(中央値)に関し、22年を1.9%(昨年12月時点の予想:0.9%)、23年を2.8%(昨年12月時点の予想:1.6%)に引き上げている。会合参加者の政策金利見通し(ドットプロット)では、参加者18人のうち、22年の利上げ回数について「7回」の予想が5人で最多だったものの、8回以上の予想も計7人いた(計10人は7回以下を予想)。
 ほぼ9兆ドルに膨らんだバランスシートの縮小(量的引き締め:QT)については、「今後の会合で、米国債や住宅ローン担保証券の保有を削減し始めることを予想している」とのみ述べた(パウエル議長は記者会見で5月にQTの詳細を発表する可能性を示唆している)。
 経済の見通しは昨年12月時点から下方修正。GDP予想成長率について、22年を4.0%→2.8%に引き下げた(23年と24年はそれぞれ2.2%、2.0%で据え置き)。一方で、インフレ率(コアPCE)の予想に関しては、2.7→4.1%(22年)、2.3→2.6%(23年)、2.1→2.3%(24年)に引き上げている。失業率については、ほぼ予想を変えていない(22年を3.5%、23年を3.5%、24年を3.6%と予想)。


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