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2022/03/22 08:51

米国株大引け概況(詳報): 反落、パウエルFRB議長のタカ派発言を警戒 無料記事

 週明け21日のNY株式市場は、金融引き締めの強化懸念で戻り売りに押される展開。主要指標のダウ平均が前営業日比201.94ドル(0.58%)安の3万4552.99ポイント、ハイテク銘柄を中心構成されるナスダック総合指数が55.38ポイント(0.40%)安の1万3838.46ポイントとそろって反落して取引を終えた(ダウは6営業日ぶり、ナスダックは5営業日ぶりの反落)。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も弱含み、1.94ポイント(0.04%)安の4461.18ポイントと5営業日ぶりに反落した。
 金融当局トップがインフレ抑制に向けてよりタカ派的な発言をしたことが逆風。パウエルFRB議長は21日の講演で、インフレ高進に対する警戒感を改めて示し、「1回または複数回の会合で政策金利を0.25%以上引き上げるなど、よりタカ派的な行動が適切だと結論付けた場合はそうする可能性がある」とコメントした。債券が売られ、2年債利回りと10年債利回りはそれぞれ2.12%(↑0.18ポイント)、2.29%(↑0.14ポイント)に急上昇。2年債利回りは2%台を超え、19年以来の高水準を記録している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が下落。大型ハイテク株が含まれる一般消費財、コミュニケーション、情報技術などのセクターが弱含んだ。SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@FB/U)が2.31%安、顧客管理ソフト大手のセールスフォース・ドットコム(@CRM/U)が2.32%安、ホームセンター大手のホーム・デポ(@HD/U)が3.34%安と下落している。
 一方、エネルギーや素材など5業種は上昇。欧州連合(EU)によるロシア産原油の禁輸検討が報じられるなか、原油先物が急伸(↑約7%)したことがエネルギー銘柄への買いにつながった。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とコノコフィリップス(@COP/U)がそれぞれ4.49%、3.17%ずつ上昇したほか、油田サービスのハリバートン(@HAL/U)が4.27%高と買われている。素材銘柄も急伸し、鉄鋼大手のニューコア(@NUE/U)が4.84%高、肥料大手のシーエフ・インダストリーズ(@CF/U)が6.36%高とそろって上場来高値を更新した。


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