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2022/04/13 09:10

3月のCPIが前年比8.5%上昇でやや上振れ、コアCPIは下振れ 無料記事

 米労働省労働統計局は12日、3月の消費者物価指数(CPI、1982〜84年=100とする)を発表し、前月比で1.2%上昇したことを明らかにした(季節調整後ベース)。市場予想(↑約1.2%)とほぼ一致したが、2月(↑0.8%)から伸びが加速している。前年同月比では8.5%上昇し、市場予想(↑約8.4%)をやや上回った。1981年12月以来の上昇幅を記録した格好だ。
 項目別では、食品が前月比で1.0%上昇したほか、エネルギーが11.0%の急上昇となった(前年同月比ではそれぞれ8.2%、32.0%ずつ上昇)。3月には、6つの主要な家庭食品グループがすべて上昇したほか、(ウクライナの紛争や供給不安で)ガソリン価格が18.3%上昇している。
 一方、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比で0.3%上昇し、市場予想(↑約0.5%)を下回った。前年同月比では6.5%上昇したが、こちらも市場予想(↑約6.6%)を下回っている。
 CNBCによると、コアCPIの結果は、インフレ基調が緩む兆し。「近くピークをつける」との希望が見え始めた格好だ。米連邦準備制度理事会(FRB)の副議長にラエル・ブレイナード理事(副議長に昇格する予定)は同結果について「インフレ抑制に取りくんでいるなかで歓迎すべきもの。緩和傾向が今後数カ月間続くかどうかを見極めるつもりだ」とコメントしている。
 毎月10営業日に発表されるCPIは、(人口のほとんどを占める)都市部の消費者が消費財やサービスに支払った額の経時変化を平均化したもの。最も広く用いられるインフレ関連の重要指標とされ、財政・金融政策の策定に一定の影響を与える。CPIのサブ指標では、変動幅の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIが特に注目される。


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