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2022/08/02 10:28

2Q苦戦もピンタレスト引け後22%高、エリオットが筆頭株主に 無料記事

 1日のNYアフターマーケットでは、画像収集アプリのピンタレスト(@PINS/UA)が終値比21.51%高の24.29ドルと急伸した(通常取引では前日比2.62%高の19.99ドルで終了)。足元業績は悪化しているものの、アクティビスト(物言う株主)が大口出資を認めたことで事業のテコ入れ期待が浮上している。
 ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先月半ばに消息筋情報として伝えた「米エリオット・マネジメントがピンタレスト株9%超を保有し、過去数週間にわたってピンタレスト側と協議しているもよう」という報道に絡み、エリオット・マネジメントは1日引け後、ピンタレストの筆頭株主であることを正式に認める声明を発表した。また、「ソーシャル、メディア、検索、コマースが交差する市場をリードするプラットフォームとして、ピンタレストは広告・ショッピングの両市場でユニークな地位を占めている。ビル・レディ最高経営責任者(CEO)は、ピンタレストの次の成長段階を監督する適切なリーダーだ」と述べている。
 ピンタレストの足元業績は、オンライン広告を主力とする同業他社(メタやスナップ等)と同様に減速傾向。引け後に発表された第2四半期(4〜6月)決算は、売上高が前年同期比8.59%増の6億6593万ドルと伸び悩み、純損益が4307万ドルの赤字に転じるという結果で(前年同期は6941万ドルの黒字)、売上高が市場予想(約6億6546万ドル)とほぼ同水準になる一方、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、56.00%減の0.11ドル)が市場予想(約0.14ドル)を下回った。月間アクティブユーザー数(MAUs)は5%減の4億3300万人に縮小(前期比では横ばい)。市場予想(約4億3100万人)ほどは悪化していない。
 ガイダンスも低調。為替の逆風がやや大きいことを踏まえ、会社側は第3四半期(7〜9月)の増収率(前年同期比)を「1ケタ台半ば」と予想したが、市場予想(約12.7%)を下回った。
 今年6月には、経営トップのベン・シルバーマン氏がCEO職を退任し、新設した会長職へ退いたばかり。IT大手グーグルのコマース部門トップだったビル・レディ氏が後任となり、今後、Eコマース分野への進出を加速することを示唆している。


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