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2022/04/25 10:04

HCAヘルスケア22%安、1Q利益の下振れや通期予想の下方修正を嫌気 無料記事

 先週末22日のNY株式市場では、病院経営・医療サービス大手のHCAヘルスケア(@HCA/U)が前日比21.82%安の210.64ドルと急落して取引を終えた。人件費の増加基調や業績ガイダンスの引き下げなどを嫌気し、昨年7月以来の安値を記録している。
 この日発表された第1四半期(1〜3月)決算は、売上高が前年同期比6.92%増の149億4500万ドルに伸びる一方、純利益が同10.54%減の12億7300万ドルに縮小するという結果で、売上高が市場予想(約147億6000万ドル)をやや上回る半面、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、0.48%減の4.12ドル)が市場予想(約4.25ドル)を下回った。
 コスト増が重し。各種コストの中で最も大きい人件費が10.12%増の69億3900万ドルにかさみ、対売上高比率が46.4%(↑1.3ポイント)に上昇した。コロナ禍に伴う人員不足に直面するなか、病院側は看護師やその他従業員を惹きつけるために賃上げを余儀なくされている。医療従事者関連の人材派遣会社に頼ることになった上、従業員給与の面では(人材派遣会社と)競合関係でもあるという。
 こうした環境下、会社側は業績ガイダンスを下方修正。2022年通期業績について、売上高を595億〜615億ドル(従来予想:600億〜620億ドル)、希薄化後EPSを16.40〜17.60ドル(従来予想:18.40〜19.20ドル)と予想した。
 HCAヘルスケアの急落を受け、この日は関連銘柄も連れ安。テネット・ヘルスケア(@THC/U)が前日比15.65%安、ユニバーサル・ヘルス・サービシズ(@UHS/U)が13.96%安と値を下げた。(医療機器の買い手である)病院側のコスト増が警戒されるなか、外科手術システム大手のインテューイティブ・サージカル(@ISRG/U)も14.34%安と急落している。


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