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2022/01/27 10:07

FRBが「ゼロ金利政策」を維持、3月の利上げ開始を示唆 無料記事

 米連邦準備理事会(FRB)は26日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り政策金利を「0.00〜0.25%」に据え置くと発表した。また、「インフレ率が(目標の)2%をはるかに上回り、労働市場も堅調なため、政策金利であるFFレートの目標レンジを引き上げることがまもなく(soon)適切になる」と見込んだ。量的緩和策の縮小(テーパリング)については、2月以降も現行ペース(月額の債券買い入れ額を300億ドルずつ縮小)を継続し、3月上旬に終える見通しを示した。
 テーパリングを3月上旬に終了するとの予告は、次回の3月FOMC(15〜16日)で利上げを開始することを示唆した格好。2018年12月以来の利上げとなる見通しだ。
 FRBはこのほか、「バランスシート縮小(量的引き締め:QT)」に関する資料も発表。ほぼ9兆ドルに膨らんだ保有資産をいつ縮小し始めるか言及しなかったものの、「バランスシートの縮小は、利上げ開始後に始めると予想している」と述べた。やり方については、「保有債券の売却でなく、償還期日を迎えた債券の再投資を控える形で長期的に減らしていく」と説明している。
 パウエルFRB議長はFOMC後の会見で、利上げペースやQTについて詳細を語らなかった(統計データを引き続き評価し、ある程度の政策の柔軟性を残す考え)。「雇用を損なわずに金利を引き上げる余地はかなりあると思う」とコメントしたほか、「強力な金融政策支援がなくても、米経済がすでに十分強い」と主張している。インフレ動向については、依然として上向きであり、長引く恐れや上昇ペースが加速する恐れがあると懸念。そうした仮定を「ベースケースではない」としつつも、それらリスクに対応するための姿勢を維持する考えを示した。


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