医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループ(@UNH/U)は29日、在宅医療のLHCグループ(@LHCG/U)を1株あたり現金170ドル（28日終値157.23ドルを8％上回る水準）で買収すると発表した（買収総額は約54億ドル）。医療サービスを手掛ける傘下オプタム（Optum）と統合する。LHC株主や規制当局などの承認を待って、今年下半期をめどに手続きを完了する予定だ。
　買収対象のLHCグループは、ケガ・病気・慢性疾患などを抱える患者に対し、在宅医療サービスやホスピスケアを提供している。37州964カ所の拠点を持つ。プレスリリースによると、LHCの共同創業者であるキース・G・マイヤーズ会長兼最高経営責任者(CEO)は被買収後、1000万ドル相当のユナイテッドヘルス株を個人的に取得する意向という。
　CNBCによると、米国では近年、（医療費の支払側である）医療保険会社などが在宅医療をより重視しつつある。コロナ禍がその流れが強まっているほか、テクノロジーの発展で在宅治療サービスの選択肢が増えたため。（代替が可能な場合は）病院・ケアセンターでの高額な入院に代わる優れた手段になりうるという。
　29日のNY株式市場では、ユナイテッドヘルスが前日比0.48％安の510.73ドルと弱含む一方、LHCグループが5.93％高の166.56ドルと被買収価格にサヤ寄せして取引を終えた。


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