先週末に報道された新型コロナ変異株「オミクロン株」に関し、新たな変異株の出現を指摘した医師から「症状がデルタ株より非常に軽微」との見方が出ている。
　南アフリカ医師会のアンジェリーク・コッツェー博士（Dr. Angelique Coetzee）は28日にBBCの番組で、「世界的に広がっている毒性の強いデルタ株とは異なる症状を示す患者を11月18日頃から見かけるようになった」とコメント。その第1号患者だった男性（33歳前後）が「過去数日にわたって非常に疲れ、身体の痛みや少々の頭痛も感じている」と語っていたことを明らかにした。また、喉の痛みもないが、ややイガイガする炎症が起こるという（咳、味覚・嗅覚の喪失はない）。その男性患者にコロナ検査をしたところ、家族と共に陽性だったことがわかり、その日からデルタ株と異なる症状を示す患者が増えたため、コッツェー博士は自身が会員だった南アフリカ・ワクチン諮問委員会に対して新たな変異株の警告を発するようになった。
　ただ、「（コッツェー博士や同僚が確認した）オミクロン株の症状は非常に軽微」とも強調。「われわれが南アフリカで確認したものはとても軽微な症状だ。他の同僚とも話したが、かれらも同じ意見だった」と説明している。
　世界保健機構(WHO)は26日、「オミクロン株」について「懸念の変種（variant of concern）」として認識した。変異株が診断や治療、ワクチンの有効性にどのように影響するかを調べるのには数週間が必要とされる。コッツェー博士の見方はごく少数の症例から判断したもので、一部の専門家は「オミクロン株」の変異が多い点を懸念しているほか、再感染リスクが高いことを警戒している。


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