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2022/05/10 09:50

パランティア21%安で上場来安値、成長鈍化に警戒感 無料記事

 週明け9日のNY株式市場では、ビッグデータ分析大手のパランティア・テクノロジーズ(@PLTR/U)が前日比21.31%安の7.46ドルと急落して取引を終えた。成長鈍化基調が続いていることが嫌気され、上場来安値を更新している(上場初日だった2020年9月30日の寄り値は10.00ドル)。年初来の下落率は約60%に達した。
 この日発表された第1四半期(1〜3月)決算は、売上高が前年同期比30.80%増の4億4635万ドルに伸びるなか、1億137万ドルの純損失を計上するという結果で(前年同期は1億2347万ドルの純損失)、売上高が市場予想(約4億4283万ドル)を上回ったが、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、50%減の0.02ドル)が市場予想(約0.03ドル)を下回った。
 顧客別の売上高は、企業向けが54%増と好調だったが、全体の過半を占める政府向けが16%増にとどまった(上場以降で最も小幅な成長率)。同増収率は21年第2四半期(66%増)、同第3四半期(34%増)、同第4四半期(26%増)と減速し続けている。「1〜3月期はロシア・ウクライナ紛争があったため、政府・防衛関連データサービス需要が急増する」と一部で期待されていたが、伸び拡大につながらなかった。
 ガイダンスも低調。会社側は第2四半期(4〜6月)の売上高を「4億7000万ドル前後(前年同期比で約25%増)」と予想したが、市場予想(約4億8370万ドル)を下回った。「地政学イベント進展の対応という役割があるため、上振れる可能性がある」と補足しているとはいえ、増収ペースがさらに減速することを示唆した格好だ。ただ、「25年まで年率30%以上の増収ペースが続く」という長期ガイダンスは継続した。


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