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2022/01/19 09:41

アクティビジョン26%高、被買収価格にサヤ寄せ 無料記事

 週明け18日のNY株式市場では、ゲーム開発大手のアクティビジョン・ブリザード(@ATVI/U)が前日比25.88%高の82.31ドルと急騰して取引を終えた。IT大手によるM&A計画が発表され、被買収価格にサヤ寄せした格好だ。
 IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)はこの日、同社を総額687億ドルで買収すると発表した。1株当たり95ドル(14日終値65.39ドルを約45%上回る水準)の現金で買い取る。規制当局やアクティビジョン・ブリザード株主の承認などを待って、2023年6月をめどに手続きを完了する予定だ。
 米現地メディアによると、この買収により、マイクロソフトのゲーム事業にアクティビジョン・ブリザードの抱える月間約4億人のアクティブユーザーが追加されることになる。ゲームのサブスクリプション「Xbox GamePass」に「Call of Duty」や「Overwatch」などの有名ゲームタイトルが加わり、加入者が増えることが期待できるという(現在の加入者数は約2500万人)。
 買収されるアクティビジョン・ブリザードにとっては、コンプライアンス面での改善が期待される。2021年夏頃から、経営幹部による性的不正行為やハラスメント問題が報じられていた。最高経営責任者(CEO)を現在務めるBobby Kotick氏は買収完了まで職務を継続するが、買収完了後はマイクロソフト・ゲーミングのCEO、Phil Spencer氏に報告することになっている(Kotick氏は取引を完了させた後に退任する見込みと報じられている)。
 とはいえ、同M&Aの実現に向けては、規制当局の承認が一つのハードルになる恐れもある。バイデン政権は米ハイテク大手の買収を厳しく調査しているため。テクノロジー問題を巡り米国と対立している中国も、同M&Aに対して厳しいスタンスをとる可能性がある。


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