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2022/07/11 09:38

マスク氏、ツイッター買収計画の中止を通知 無料記事

 テスラ創業者のイーロン・マスク氏は8日引け後、SNS大手ツイッター(@TWTR/UA)の買収計画を取り止める方針を表明した。マスク氏側が求めている「スパム・偽アカウントが実際にユーザー全体の5%未満にとどまるという証拠」が確認できないと判断した形。マスク氏の顧問弁護士が同日付で、買収契約の終了を通知する書簡をツイッター側に送っている。
 米証券当局に提出された同書簡のなかで、法律事務所スキャデン・アープスのマイク・リングラー弁護士は「ツイッターが契約上の義務を遵守していない」と主張。マスク氏が要求するビジネス関連情報の提供に失敗・拒否していると説明した。「分析は継続中だが、すべての兆候はmDAU(収益化可能な1日当たり平均アクティブ・ユーザー数)に関するツイッター側の開示のいくつかが虚偽であるか、誤解を招く恐れがあることを示唆している」と強調している。
 なお、マスク氏は計画を中止する意向だが、この件がまだ終わらない可能性がある。契約には10億ドルの解除手数料条項が盛り込まれているものの、ツイッター側が「義務を果たしている」と主張し、契約の履行を進めようとする可能があるため。ツイッターのブレット・テイラー会長はこの件について、自身のツイッターで「ツイッターの取締役会は、マスク氏と合意した価格・条件で取引を完了することを約束しており、合併契約の実行を強制する法的措置を講じる予定だ。デラウェア州衡平法裁判所で勝訴すると確信している」と投稿した。10日には、「ツイッター側が法律事務所大手のワクテル・リプトン・ローゼン&カッツを起用した」と報じられている。
 8日のNY株式市場では、ツイッター株は前日比5.10%安の36.81ドルと急反落で取引を終えた。引け後のアフターマーケットでも終値比4.81%安の35.04ドルと売り込まれている。


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