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2022/03/24 08:43

米国株大引け概況(詳報):反落、原油価格の急伸を嫌気 無料記事

 23日のNY株式市場は、原油価格の急上昇を嫌気して売られる展開。主要指標のダウ平均とナスダック総合指数はそろって反落し、それぞれ前日比448.96ドル(1.29%)安の3万4358.50ドル、186.22ポイント(1.32%)安の1万3922.60ポイントで取引を終えた。
 WTI先物5月限の清算値はこの日、前日比5.2%高の1バレル114.93ドルと急反発。「カザフスタンとロシアを結ぶパイプライン経由の輸出が停止された」と報じられたことを受け、原油供給が一段と混乱するとの懸念が高まった。
 急速な利上げへの警戒感も懸念材料。サンフランシスコ連銀のデイリー総裁が5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利上げを行う可能性に言及したほか、クリーブランド連銀のメスター総裁も「今年下半期に何が起こるか分からない。(利上げを)早く行うことが望ましい」と述べた。
 セクター別では、S&P500指数を構成する全11業種のうち9業種が下落。なかでも、大手銀行を中心に金融セクターの下げが目立つ。ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が4.25%安、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が2.47%安、ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が1.99%安に沈んだ。
 一方、原油高でエネルギーセクターは高い。油田探査のシュルンベルジェ(@SLB/U)が2.94%高、石油メジャーのコノコフィリップス(@COP/U)が2.56%高、石油・天然ガス開発のEOGリソーシズ(@EOG/U)が2.25%高と買われた。
 他の個別動向では、ソフトウェア大手のアドビ(@ADBE/U)が9.34%安と急落。前日引け後に発表された2022年3〜5月期ガイダンスで、売上高と調整後EPSが市場予想を下回ったことや、ロシアで新規販売を停止したことを受けて減収見通しを示したことが嫌気されている。


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