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2022/04/15 08:46

マスク氏がツイッターに1株54.20ドルで買収提案、株価は2%安 無料記事

 テスラ創業者のイーロン・マスク氏は14日、ソーシャルメディア大手のツイッター(@TWTR/U)に対し、1株当たり54.20ドル(13日終値45.85ドルを約18%上回る水準)で発行済み株式全てを買い取り、非公開化する提案を行った。ツイッター側が14日に米証券当局への提出資料で明らかにしたもの。ツイッターの企業価値を約430億ドルと算定した格好だ。ツイッターの取締役会は、同提案を慎重に検討するとしている。
 今月初にツイッターへの大口出資(出資比率:9%超)を明らかにしたマスク氏は、ツイッターのテイラー会長に送った書簡で「世界中で言論の自由(free speech)のプラットフォームになる可能性があると信じ、ツイッターに投資した。言論の自由は、民主主義が機能するために社会的に必要不可欠なものと信じている」と投資理由を説明した。その上で、社会的義務を果たすために企業改革が必要と主張。私有化に向けた買収価格について、ツイッター投資を始める前日の終値(1月28日:35.27ドル)、投資が公表される前日の終値(4月1日:39.31ドル)をそれぞれ54%、38%ずつ上回る水準と指摘し、これが「最良かつ最終的な提案」と述べた。提案が受け入れられない場合は、株主としての立場を再考するという。マスク氏はモルガン・スタンレーを金融アドバイザーとして雇っている。
 CNBCによると、マスク氏は14日、「TED2022」カンファレンスでツイッターの買収で儲けることに興味がないと主張したほか、買収できるかどうかについても「分からない」とコメントした。また詳しくは説明しなかったが、提案を断られた際の「プランB」もあると述べている。
 なお、マスク氏は億万長者だが、資産の多くは流動的でない。ウェルズ・ファーゴは最新リポートで、「マスク氏は買収資金を調達するため、テスラの株式を売らなければならない可能性がある」と指摘している。
 14日のNY株式市場では、ツイッター株が前日比1.68%安の45.08ドルと反落して取引を終えた。被買収価格にサヤ寄せしていない。テスラ株も同日、3.66%安の985.00ドルと反落した。


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