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2023/06/01 10:30

新興EVルーシッド引け後9%安、30億ドルの大型増資を発表 無料記事

 5月31日のNYアフターマーケットでは、電気自動車(EV)新興メーカーのルーシッド・グループ(@LCID/UA)が終値比8.76%安の7.08ドルと急落した(通常取引では前日比0.65%高の7.76ドルで終了)。大型増資の発表に伴う希薄化が懸念されている。
 ルーシッドはこの日引け後、新株の発行を通じて約30億ドルの資金を調達する計画を発表した。うち6割に相当する約18億ドル分(約2億6569万株)については、筆頭株主のパブリック・インベストメント・ファンド(PIF:サウジアラビアの政府系ファンド)から私募で調達する(増資後の出資比率を従来水準の60.5%に保つ狙いとみられる)。PIF以外の部分(約1億7354万株、約12億ドル分)については、公募増資で集める。調達した資金は、設備投資や運転資金など「一般的な企業用途」に用いるという。
 調達予定額と割り当てる株数から逆算すると、ルーシッド新株1株は6.80ドル前後に設定される見通し。31日終値(7.76ドル)を約12%ほど下回る水準だ。
 ルーシッドの保有現金は急激に減少中。今年3月末時点の現金・現金等価物は前年比48.14%減の9億3万ドルとほぼ半減した(22年3月末:17億3576万ドル)。EV最大手テスラ(@TSLA/UA)が価格競争を仕掛けるなか、赤字拡大や資金繰り悪化に悩まされている格好だ。


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