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2023/10/20 10:42

3Q下振れなどでテスラ9%安、マスク氏の慎重コメントに警戒感 無料記事

 19日のNY株式市場では、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が前日比9.30%安の220.11ドルと急落して取引を終えた。足元業績の下振れに加え、経営トップが先行きに慎重な見方を示したことが逆風となっている。
 前日引け後に発表した第3四半期(7〜9月)決算は、売上高が前年同期比8.83%増の233億5000万ドルに伸びる一方、純利益が同43.71%減の18億5300万ドルに縮小するという結果で、売上高、同EPSはともに市場予想(それぞれ約240億5700万ドル、約0.74ドル)を下回った(CNBCによると、両方下振れたのは2019年第2四半期以降で初めて)。納車台数は27%増の43万5059台に伸びたものの、販売価格の低下が1ケタ増収につながった形。値下げによって全体の営業利益は52%減の17億6400万ドルとほぼ半減し、同利益率も17.2→7.6%(↓9.6ポイント)に急低下した。同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は電話会議で、世界経済について悲観的な見方を示したほか、高金利環境下での需要減少に警戒感を示した。
 一部ブローカーの間では、先行きを警戒する見方が浮上。例えばバンク・オブ・アメリカは最新リポートで、「ニュートラル」の投資判断を継続する一方、マージンの低下を理由に第4四半期以降の見通しも引き下げた。また、マスクCEOが電話会議でマクロ環境と高金利の影響について多くの時間を費やしたことについて、やや驚きを表明している。また、モルガン・スタンレーも同様の意見。決算下振れにも関わらず、マスク氏の経済動向を巡る慎重なコメントを「当面の株価動向に影響するもの」とみなした。「我々の見解では、ここ数年間で最も慎重な電話会議だった」と分析。金利を巡る懸念を当然としつつも、懸念の原因が競争激化や需要鈍化にある可能性も疑っている。


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