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2023/03/14 09:37

地銀株が軒並み安、ファースト・リパブリックは62%下落 無料記事

 週明け13日のNY株式市場では、地銀株の急落が目立った。ファースト・リパブリック・バンク(@FRC/U)が前日比61.83%安と売り込まれたほか、コメリカ(@CMA/U)が27.67%安、キーコープ(@KEY/U)が27.33%安、ザイオンズ・バンコーポレーション(@ZION/U)が25.72%安、トゥルイスト・ファイナンシャル(@TFC/U)が16.99%安と値を下げている。時価総額が大きいUSバンコープ(@USB/U)やバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)なども、それぞれ10.04%安、5.81%安と売られた。銀行株の多くは一日中ボラティリティが高く、繰り返し売買停止を余儀なくされた。
 先週末にシリコンバレーバンク(SVB)、シグニチャー・バンク(@SBNY/U)が立て続けに破綻し、当局の管理下に置かれた後、預金の全額保護や金融機関向けの支援策が打ち出されたにも関わらず、地銀株を中心に不安の連鎖が止まらない状態。「取り付け騒ぎ」が起こったSVBの件で◆無保険預金の割合が高いこと、◆国債や住宅ローン担保証券(MBS)など債券ポートフォリオの価値が利上げで毀損したこと――などが注目されたため、「次のSVB」を警戒する動きが続いている格好だ。例えばファースト・リパブリックは富裕層向けの銀行であり、預金全体の約3分の2が無保険預金となっている。
 オッペンハイマーは最新リポートで「SVB破綻の最初の影響はおそらく、無保険預金の理由で、小規模で多様性の低い銀行から大規模で多様性の高い銀行に預金が流出すること」と予想した。また、他のメディアでは、金融機関向けの支援策について「大手行と異なり、ストレステストや規制を受ける必要がない地銀の流動性に関する懸念を和らげるには不十分」との見方や、「以前と異なり、現在はネットや電話で消費者が迅速に預金を引き出せることが問題となっている」との指摘もあった。


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