詳細
検索 (期間指定)
期間

2023/06/01 09:34

インテル5%高、経営幹部が2Q売上高の上振れに言及 無料記事

 5月31日のNY株式市場では、半導体大手のインテル(@INTC/U)が前日比4.83%高の31.44ドルと3日続伸で取引を終えた。経営幹部による足元業績の上振れコメントが支援材料と受け止められている。
 同社のデイビッド・ジンズナー最高財務責任者(CFO)はこの日のカンファレンスで、第2四半期(4〜6月)の売上高について「120億〜125億ドル(前年同期比18〜22%減)」になるとの見通しを示した。4月末時点では「115億〜125億ドル(18〜25%減)」を想定していたが、そのレンジ上限になると見込んだ形だ。
 また、足元の人工知能(AI)ブームに乗り遅れているとの懸念についても楽観的なコメント。ジンズナーCFOは「インテルはAI関連チップの需要急増を追い風にする準備が出来ている」と述べ、同社のファウンドリー事業がAI関連製品を手掛ける顧客向けにサービス提供できる可能性があると説明している。
 なお、インテルはファンドリー・サービシズ(IFS)部門の立ち上げに苦戦中。同部門の第1四半期(1〜3月)売上高は、前年同期比24.35%減の1億1800万ドルに縮小した。31日付のバロンズ誌によると、米国の大口顧客候補(クアルコム、アップル、AMD、エヌビディア)のうち、モバイル向けチップを手掛けるクアルコムとアップルからの受注獲得が技術面で困難な上、直接競合しているAMDもインテルに生産を依頼しにくい恐れがあるようだ。ただ、残るエヌビディアに関しては、ジェンスン・ファン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)が30日、サプライチェーンに最大の多元化を模索するとコメント。現在は台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)のみに発注しているものの、AI用GPU「H100」の生産委託先にサムスン電子とインテルを加える可能性に言及している。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース