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2022/12/01 10:07

3Q上振れもセールスフォース引け後7%安、共同CEOの辞任などを嫌気 無料記事

 11月30日のNYアフターマーケットでは、顧客管理ソフト大手のセールスフォース(@CRM/UA)が終値比6.71%安の149.50ドルと急落した(通常取引は前日比5.65%高の160.25ドルと急伸して取引を終了)。
 引け後に発表された第3四半期(8〜10月)決算は14%増収・55%減益という結果で、売上高(78億3700万ドル)と調整後希薄化後EPS(非GAAP、1.40ドル)ともに市場予想(それぞれ約78億2000万ドル、約1.22ドル)を上回ったものの、まちまちなガイダンスや共同最高経営責任者(CEO)の突然の辞任が嫌気された。
 会社側は第4四半期(11〜1月)の売上高を「79億3200万〜80億3200万ドル(前年同期比で8〜10%増)」と予想したが、レンジの中間値が市場予想(約80億2000万ドル)をやや下回った。また、売上高に対する為替変動の悪影響が第4四半期に約2億5000万ドル、23年度(22年2月〜23年1月)で約9億ドルに上るとの見通しも示している。
 また、同社はこの日、ブレット・テイラー副会長兼共同CEOが2023年1月31日付で退任すると発表した。今後は共同創業者のマーク・ベニオフ会長が唯一の経営トップとなる。現地メディアによると、約1年前に社長兼最高執行責任者(COO)から昇進した42歳のテイラー氏は16年、生産性ソフトウェアの新興企業Quipをセールスフォースに売却したことで入社。セールスフォースにとって過去最大のM&AだったSlackの買収で重要な役割を果たすなど、急速にベニオフ氏の信頼を得ていった。今後は再び起業家の道に戻るという。
 なお、CNBCなど一部のメディアは、ベニオフ氏が他者と担う「共同CEO体制」を疑問視した。3年近く前の20年2月にも、セールスフォースでキース・ブロック共同CEOが退社したため。ブロック氏はCOOから昇進した後、1年半で共同CEOを辞めている。


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