企業向けITソリューションを手掛けるヒューレット・パッカード・エンタープライズ(以下HPE、@HPE/UA)は9日引け後、通信機器大手のジュニパー・ネットワークス(@JNPR/UA)を総額140億ドルで買収すると発表した。ジュニパー株全株を1株当たり現金40ドル（観測報道前の8日終値30.22ドルを約32％上回る水準）で買い取る。規制当局やジュニパー株主などの承認を待って、2024年下半期〜25年初めごろの手続き完了を目指す。
　すでに前日8日の引け後、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係筋情報として「HPEがジュニパーを約130億ドルで買収することで、交渉が進んでいるもよう」と報じていた。
　HPEにとっては、従来型サーバー事業の需要低迷を受け、ネットワーク事業を強化する狙い。買収完了後、ジュニパーの最高経営責任者(CEO)を務めたラミ・ラヒム氏が統合後のHPEネットワーク事業の舵取りをする見通しだ。統合後の相乗効果で年4億5000万ドルのコスト削減が可能との見方を示している。
　HPE株とジュニパー株は9日、それぞれ前日比8.92％安の16.14ドル、21.81％高の36.81ドルで取引を終了。引け後のアフターマーケットでは、それぞれ終値比0.25％高の16.18ドル、0.57％高の37.02ドルと強含んだ。


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