今週のNY株式市場は、金融緩和の期待で堅調な値動きが続きそうだ。注目された先週のFOMCでは、「年内の利下げ回数3回」という従来見通しが維持された。予想外に堅調な景気を理由に「2回に削減されるのでは」とする見方が出ていただけに、買い安心感がマーケット全体に広がっている。
　景気動向は確かに堅調だ。2月の住宅着工件数や建設許可件数が上振れたうえ、3月のフィラデルフィア景況指数も+3.2ポイントと極めて好調。市場予想（-2.5ポイント）を上回っただけではなく、想定外のプラス圏で着地した。年後半に利下げに転じるなら、景気や企業業績の先行きも楽観できるだろう。今週はパウエル議長やクック理事ほか、FRB高官の発言も予定されているが、FOMCを終えたばかりのため、ネガティブなサプライズが飛び出す可能性は低い。
　こうしたなか、今週はインフレ指標も支援材料になり得る。28日に発表されるコアPCE価格指数の予想は、前月比+0.3％と前回の+0.4％から減速する見通しのため、金融緩和の動きを裏付ける可能性もあろう。
　ただ、今週末29日はグッドフライデーで休場になることから、3連休を控えて週後半から買い手控えムードが広がることも考えられよう。


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