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2024/02/01 10:13

FRBが4会合連続で政策金利据え置き、利下げを急がないことを示唆 無料記事

 米連邦準備理事会(FRB)は1月31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り政策金利を据え置くことを全会一致で決定した。短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標を従来の「5.25〜5.50%」で維持。2022年3月から23年7月の会合まで計11回、累計「5.25%」の利上げを行った後、4会合連続で「様子見」姿勢を続けた格好だ。
 今回のFOMCでは、声明文を大きく書き換え。インフレを抑制し、同目標の「2%」に向けて進むまで利上げを続ける意向を示した文言を削除した。「利上げサイクルの完了」を示唆した形だが、その一方で「委員会はインフレ率が2%に向けて持続的に推移しているという確信がさらに高まるまで、誘導目標を引き下げるのは適切ではないと考えている」との文言を追加。利下げの準備がまだ整っていないことを示唆した。
 パウエルFRB議長は会合後の記者会見で、インフレ鈍化傾向が継続していることを確認するための追加データを政策立案者らが待っているとコメント。その上で「3月の会合までに、委員会が(利下げに)確信を持つレベルに達する可能性は低いと思う」と述べ、3月に利下げする可能性が低いとの見解を示した。
 同日のNY株式市場は、パウエルFRB議長が3月利下げを疑問視するコメントを出したことで幅広く売られた。ただ、米国債は買われ、2年債利回りが4.21%(↓0.12ポイント)、10年債利回りが3.91%(↓0.12ポイント)に低下している。「Fed Watchツール」によると、3月会合で0.25%の利下げが実施される確率は約53%(据え置きが約47%)。前日の約40%から上昇した。5月会合までに少なくとも1回の利下げが行われるとの見方が市場で優勢となっている。


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