トランプ大統領は22日、連邦準備制度理事会（FRB）のパウエル議長を解任する意向について「全くない」と明確に否定した。同日付CNBCなど複数現地メディアが伝えたもの。ホワイトハウスで記者団に対し「解任する意図は全くない」「一度も求めていない」と答えている。ただ、「利下げについてもう少し積極的になってほしいだけだ」と補足。「今は利下げの絶好の機会だ」と述べるなど、改めて利下げをするよう求めている。
　今回の発言は、トランプ大統領にとっては劇的な方針転換。最近までパウエル議長への批判を強め、先週には「彼を排除したいなら、すぐに排除できる」と述べていた。週明け21日には、パウエル議長を「負け組（major loser）」と呼び、即時の利下げを要求するなど、これまでで最も強い批判を行っている。一部のアナリストは「政府から独立運営されてきたFRBの議長を大統領が解任すれば、市場に大きな混乱をもたらす可能性がある」と警告していた。
　この発言を受け、米主要株価指数先物は22日引け後に1〜2％高で推移している。


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