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2021/01/22 14:23

中国の米国製品輸入額、20年は米中合意目標の58%にとどまる 無料記事

 中国の米国製品輸入額が昨年12月までで、貿易協議で合意した目標額の6割弱だった実態が分かった。シンクタンクのピーターソン国際経済研究所(PIIE)が21日までにまとめたデータ(米中合意トラッカー)によると、中国側が2020年に購入した米製品が累計で約1000億ドルとなり、2020年目標(約1731億ドル)の約58%にとどまったという。
 種類別では、米エネルギー製品の購入額が98億ドルと年間目標(253億ドル:うち追加購入分が185億ドル)の約39%にとどまり、最も達成率が低かった。このほか、米農産物は購入額が235億ドルと年間目標(366億ドル:うち追加購入分が125億ドル)の約64%に相当。米工業製品は購入額が667億ドルと年間目標(1112億ドル:うち追加購入分が329億ドル)の約60%にとどまった。
 20年1月の米中通商協議「第1段階の合意」では、中国側が2017年実績に比べ、米国からのモノやサービスの輸入を20〜21年の2年間で2000億ドル(約21兆5400億円)以上増やすことを約束した。内訳は工業製品が777億ドル、農産品が320億ドル、エネルギーが524億ドル、サービスが379億ドルとなっている。
 一部の専門家は、「中国が米製品をこれほど多く追加購入することは現実的でない」とすでに予想していた。20年春のコロナ禍による需要急減により、中国にとって同義務を果たすことがさらに困難になっていた。


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