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2019/11/25 11:16

週間相場見通し:神経質な値動きか 無料記事

 今週のNY株式市場は、感謝祭(28日木曜日)を控えてもみ合う展開か。

 先週は最高値更新後、戻り売りに上値を抑えられた(主要3指数は週間ベースで、1カ月半ぶりに反落)。米国の上下院で香港人権法案が可決されたことに対し、中国側が強く反発したためだ。トランプ大統領が先週末22日に、米中貿易協議の「最終合意は非常に近い」と述べたことが好感されたものの(これにより先週末のマーケットは上昇)、協議に具体的な進展が見られない以上は余談を許さない状況が続く。24日の香港区議会選挙で「民主派が過半数を獲得した」と伝えられたことも、マーケットにとっては不透明要因。米国世論が民主派への心理的肩入れに傾く中、トランプ大統領が香港人権法案に署名する(=米中関係が悪化する)可能性が高まるためだ。米中双方の通商担当者は、12月15日の追加関税率引き上げを避けたい点で一致していると思われるが、政治的な対立が表面化した場合は着地点がみつけにくくなる。

 一方、米国経済の足元指標はそれほど悪くない。半導体製造装置市場に弱気見通しが浮上したことはマイナスだが、10月の住宅着工件数や中古住宅販売、11月のフィラデルフィア景況指数が前月から改善し、注目を集めたマークイットの11月米製造業PMI速報値も市場予想を上回り、7カ月ぶりの好水準に回復している。

 また、感謝祭翌日のブラックフライデーから始まる年末商戦への期待感も市場の下支え要因となる。全米小売業界によると、ブラックフライデー前後5日間で全米人口の約半数が買い物を予定しているとしており、例年通りの盛況が期待される。27日に発表される10月の消費者信頼感指数が予想通り改善していれば、市場の期待感がさらに高まることになろう。


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