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2019/10/30 08:38

大引け概況(詳報): 反落、FOMCにらみ買い手控え 無料記事

 29日のNY株式市場は、手掛かり材料難で上値の重い展開。主要指標のダウ平均が前日比19.30ドル(0.07%)安の27071.42ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が49.13ポイント(0.59%)安の8276.85ポイントとそれぞれ3営業日、5営業日ぶりに反落して取引を終えた。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表(30日)を控え、全体として買い手控えムードが強まった。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の「FedWatchツール」では0.25ポイントの利下げがほぼ確実視されているものの、パウエルFRB議長が緩和サイクルの終了を示唆するか、追加緩和の可能性を残すかに注目が集まっている。
 また午後には、米中通商協議の先行きにやや慎重な見方が強まった。ロイター通信が政府筋の話として、「米中通商協議を巡る第1段階の合意について、(時間が足りないため)11月にチリで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で調印されない可能性がある」と報じている。
 S&P500全11業種のうち、情報技術やコミュニケーションなど4業種が下落した(ヘルスケアなど7業種は上昇)。IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が2.31%安、検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が2.20%安、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が0.94%安とそろって反落。アルファベットに関しては、第3四半期のEPSが下振れたことが嫌気された。
 前日まで騰勢が続いていた半導体関連銘柄も、この日は利食い売りで上昇が一服。GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.87%安、半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が2.51%安、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が1.19%安と値を下げている。
 一方、業績好調なヘルスケアセクターは高い。製薬大手のメルク(@MRK/U)とファイザー(@PFE/U)がそれぞれ3.53%、2.50%ずつ上昇したほか、医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループ(@UNH/U)が2.12%高で引けた。メルクとファイザーに関しては、第3四半期の売上高と調整後EPSがそろって上振れたほか、ガイダンスも堅調だったことが好感されている。



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