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2019/10/31 08:41

大引け概況(詳報): 反発、S&P500は最高値を更新 無料記事

 30日のNY株式市場は、低金利環境の持続が期待されるなかで買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比115.27ドル(0.43%)高の27186.69ドル、ナスダック総合指数が27.12ポイント(0.33%)高の8303.98ポイントと反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も9.88ポイント(0.33%)高の3046.77ポイントと買われ、2日ぶりに過去最高値を更新している。
 中盤までは前日の終値を挟んだ揉み合いだったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り0.25ポイントの利下げが決定された後に上昇。声明文で「適切に行動する」との文言が削除されたことで利下げサイクルの一時停止が示唆されたものの、パウエルFRB議長がFOMC後のコメントで今後の金利据え置きに含みをもたせたことが好感された。パウエルFRB議長は「利上げには大幅なインフレが必要」との認識を示す一方で「長期的なインフレ期待は歴史的に低い水準」と言及している(一部では、利下げの継続もありうるとの見方が復活)。
 S&P500全11業種のうち8業種が上昇。好決算銘柄を中心に情報技術、ヘルスケアなどが買われた。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.25%高、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が3.64%高、ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザード(@ATVI/U)が3.46%高、医薬品・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(@JNJ/U)が2.88%高、製薬大手のメルク(@MRK/U)が1.32%高と値を上げている。ジョンソン・エンド・ジョンソンについては29日、「発がん性物質混入の疑惑で自主回収したベビーパウダーから同物質が検出されなかった」と発表したことがプラス材料だ。
 ここ数カ月売られていたクラウド型ソフトウェア企業の買い戻しも目立つ。ソフトウェア大手のアドビ(@ADBE/U)が2.56%高、ビデオ会議アプリケーションを手がけるズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(@ZM/U)が6.89%高、セキュリティソフトのゼットスケーラー(@ZS/U)が4.73%高、企業向けクラウドID管理サービスを手掛けるオクタ(@OKTA/U)が4.51%高、コラボレーションソフトのアトラシアン(@TEAM/U)が4.24%高、財務・人事管理ソフトのワークデイ(@WDAY/U)が3.79%高、ITサービス管理のサービスナウ(@NOW/U)が3.70%高で引けた。


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