詳細
検索 (期間指定)
期間

2019/08/13 08:37

大引け概況(詳報): 続落、内外環境に不透明感 無料記事

 週明け12日のNY株式市場は、リスクオフの流れで売りが継続する展開。主要指標のダウ平均が前営業日比389.73ドル(1.48%)安の25897.71ドル、ナスダック総合指数が95.73ポイント(1.20%)安の7863.41ポイントとそろって続落して取引を終えた。
 米中対立の長期化などが引き続き懸念材料。相対的に安全とされる米国債が買われ、長期金利の指標となる10年債利回りは1.74→1.64%に急低下した。投資家の不安心理を表すVIX指数は、改めて節目の20を超えている。
 ゴールドマン・サックスは最新リポートで、米中摩擦の長期化を警戒。「貿易戦争がリセッションにつながる恐れが膨らみつつつある」と指摘したうえで、「9月に新たな対中追加関税が導入され、来年の大統領選挙まで通商合意が成立しない」と予想した。
 外部環境も悪化。混乱の続く香港では、「逃亡犯条例」改正案に絡む大規模な抗議活動によって、香港国際空港が12日の発着便をすべて欠航にした。またイタリアでは、連立与党間の対立激化で、サルビーニ副首相が内閣不信任案を提出している(10月の解散総選挙を要求)。さらにアルゼンチンでは、大統領予備選で現職が予想外の大差で敗北したことをきっかけに、自国通貨のアルゼンチン・ペソが急落した。これにより、政治的な波乱や為替面での動揺が他の新興国に波及することが警戒されている。
 S&P500全11業種はすべて下落。なかでも10年債利回りの急低下を受け、利ザヤの縮小懸念から金融株の売りが目立った。バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が2.49%安、シティグループ(@C/U)が2.85%安、ゴールドマン・サックス(@GS/U)が2.65%安と売られている。
 米中摩擦の影響が大きい半導体関連も安い。半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が5.15%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.77%安、クアルコム(@QCOM/U)が2.38%安と値を下げた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース