2019/03/11 15:18
週間相場見通し:神経質な値動きか
今週のNY株式市場は、世界景気の減速懸念で上値の重い展開か。先週は主要3指数が軒並み下落するなど(ナスダック指数は長期トレンドを示す200日移動平均を再び割り込む)、投資マインドが冷え込む状態となった。
景気悪化の懸念は欧州で特にひどい。7日の欧州中央銀行(ECB)理事会では、金融政策にサプライズがなかったものの、経済と物価の見通しがそろって大幅に引き下げられた(19年の域内GDP成長率は1.7→1.1%、インフレ率は1.6→1.2%に下方修正)。金融緩和の期待よりも、景気減速を懸念せざるを得ない状況といえる。
欧州の影響を受けて、米国でも悪い指標がことさら意識されるようになった。先週発表された2月・ISM非製造業指数や12月・新築住宅販売の上振れたよりも、2月・雇用統計の下振れが重要視された感がある。また中国の全人代で、(予想通りではあるが)19年GDP成長率見通しが引き下げられたことも世界的な景気不安に拍車をかけた。
もっとも、いくつか期待材料がないわけではない。まず、EU離脱を巡る今週(12~14日)の英国議会審議に関し、一部で「合意なき離脱が回避される」と期待されはじめたこと。これが回避された場合は、投資センチメントが上向く可能性が高い。また、懸案の米中貿易交渉についても、「合意に向けた動きが表面化するのではないか」という見方が出ている。米中の歩み寄りは、当然ながら世界経済全体にとって朗報だ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
景気悪化の懸念は欧州で特にひどい。7日の欧州中央銀行(ECB)理事会では、金融政策にサプライズがなかったものの、経済と物価の見通しがそろって大幅に引き下げられた(19年の域内GDP成長率は1.7→1.1%、インフレ率は1.6→1.2%に下方修正)。金融緩和の期待よりも、景気減速を懸念せざるを得ない状況といえる。
欧州の影響を受けて、米国でも悪い指標がことさら意識されるようになった。先週発表された2月・ISM非製造業指数や12月・新築住宅販売の上振れたよりも、2月・雇用統計の下振れが重要視された感がある。また中国の全人代で、(予想通りではあるが)19年GDP成長率見通しが引き下げられたことも世界的な景気不安に拍車をかけた。
もっとも、いくつか期待材料がないわけではない。まず、EU離脱を巡る今週(12~14日)の英国議会審議に関し、一部で「合意なき離脱が回避される」と期待されはじめたこと。これが回避された場合は、投資センチメントが上向く可能性が高い。また、懸案の米中貿易交渉についても、「合意に向けた動きが表面化するのではないか」という見方が出ている。米中の歩み寄りは、当然ながら世界経済全体にとって朗報だ。
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