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2019/07/22 08:35

大引け概況(詳報): 反落、大幅利下げの期待が後退 無料記事

 先週末19日のNY株式市場は、朝高の後に売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比68.77ドル(0.25%)安の27154.20ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が60.75ポイント(0.74%)安の8146.49ポイントとそろって反落して取引を終えた。
 大幅利下げの期待が後退したことなどが嫌気された。NY連銀のウィリアムズ総裁が前日の講演で利下げに積極的な発言をしていたものの(NY連銀は講演後、学術的なスピーチにすぎず、今月末のFOMCで取る政策行動に関係ないと補足)、この日はセントルイス連銀のブラード総裁が「今月末のFOMCで大幅な利下げは不要」と否定的な見方を示している。先物市場(CME)の値動きをベースに政策金利の先行きを占うFedWatchツールでは、7月末に0.50ポイント利下げする可能性が約50→約20%に低下した。
 また、中東の地政学リスクが上昇したこともマイナス材料。米海軍がイランの無人機を前日撃墜したことに続き、この日は「イランがホルムズ海峡で英石油タンカーを拿捕した」と報じられている。
 逆風が相次ぐなか、S&O500全11業種のうち8業種が下落。なかでもネット・IT関連銘柄の下げが目立った。検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.37%安、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が1.21%安、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が1.49%安、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が3.11%安と値を下げている。ネットフリックスに関しては、17日引け後に発表された第2四半期決算で契約者数が下振れたことが引き続き嫌気された。アルファベットやフェイスブックについては、今週の決算発表を控えるなか、積極的に買う動きは限定的だった。また、18日引け後に発表された決算が上振れたマイクロソフト(@MSFT/U)は、朝方に一時約3%買われていたものの、結局0.15%高とほぼ横ばいで引けている。
 一方、航空機大手のボーイング(@BA/U)は4.50%高と急反発。主力機「737MAX」の運航停止や納入遅延などに絡み、約49億ドルの特別費用を第2四半期決算で計上するという見通しを示したものの、一部アナリストは「最悪の事態を警戒していた投資家に安堵感をもたらした」と分析している。


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