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2021/06/02 08:29

米国株大引け概況(詳報): ダウ小幅続伸、ナスダックは小反落 無料記事

 3連休明け1日のNY株式市場は、景気の先行きをにらみながら売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前営業日比45.86ドル(0.13%)高の3万4575.31ドルと小幅ながら4日続伸する一方、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数は12.26ポイント(0.09%)安の1万3736.48ドルと小反落で取引を終えた。経済の正常化加速期待で朝方は高く寄り付いたが、その後に上げ幅を縮めている(朝方は一時、ダウが0.92%高、ナスダックが0.63%高まで上昇)。ただ、小型株は買われ、ラッセル2000は1.14%高の2294.74ポイントと反発した。
 「景気が上向いている」ことを示唆するニュースは多い。新型コロナウイルスの1日あたり新規感染者数が5月29日時点で1万人の大台を割れたほか、5月のISM製造業景況指数は61.2と市場予想(約61)を上回った。経済協力開発機構(OECD)も世界経済の先行きについて、2021年のGDP予想成長率を5.6→5.8%に上方修正している。こうした中、長期金利を代表する10年債利回りは1.61%(↑0.02ポイント)に上昇した(一時は1.64%まで上昇)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が上昇(5業種が下落)。なかでもエネルギーや素材、金融、資本財など景気敏感株・バリュー株の上げが目立つ。原油高を背景に、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ3.58%、2.76%ずつ上昇したほか、金融大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ1.10%、1.25%ずつ値を上げた。航空機大手のボーイング(@BA/U)は3.12%上昇。ブローカーの格上げが刺激材料となった。
 一方、長期金利の上昇を受けて、一部のハイテク大手銘柄は弱含み。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が0.91%安、アドビ(@ADBE/U)が1.72%安、セールスフォース・ドットコム(@CRM/U)が0.80%安で引けた。ヘルスケアセクターも安い。医薬品・医療機器大手のアボットラボラトリーズ(@ABT/U)が9.31%安、総合ライフサイエンス企業のサーモ・フィッシャー・サイエンティフィック(@TMO/U)が4.79%安と急落している。「新型コロナウイルスの検査需要が急減する」との見通しを嫌気した。


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