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2019/05/14 10:26

大引け概況(詳報): 急反落、米中全面対立でリスク回避の動き 無料記事

 週明け13日のNY株式市場では、米中双方による関税の応酬が懸念されるなか、リスクオフの動きが強まる展開。主要指標のダウ平均が前営業日比617.38ドル(2.38%)安の25324.99ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が269.92ポイント(3.41%)安の7647.02ポイントとそろって急反落で取引を終えた。
 米中貿易摩擦の激化が懸念材料。米国政府は10日、中国製品2000億ドル相当に対する関税を10→25%に引き上げたうえ、追加関税が設定されていない中国製品の残りすべて(3000億ドル相当)をも対象にする準備を始めた(対中関税「第4弾」)。中国政府も13日、報復措置として米国製品600億ドル相当に対する追加関税の引き上げ措置を発表している(6月1日から実施)。米中対立の長期化による世界経済への悪影響が警戒されるなか、株式や商品などリスク資産を売る流れが強まった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち(公益やREITを除く)9業種が下落。なかでも中国向け売上比率の高いハイテクや資本財などの下げが目立った。IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が5.81%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が6.14%安、航空機大手のボーイング(@BA/U)が4.88%安、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が4.60%安と軒並み急落している。アップルに関しては、米政府が検討している対中関税「第4弾」の対象に「iPhone」など携帯端末が含まれていることのほか、米最高裁が13日に「アップルのアプリ配信サービスに対し、消費者らが反トラスト法(独禁法)に基づいて訴訟を進めることが可能」と判断したことが警戒された。
 消費関連銘柄も安い。宝飾品ブランド大手のティファニー(@TIF/U)が6.84%安、ファッションブランド大手のタペストリー(@TPR/U)が6.29%安、アパレル大手のギャップ(@GPS/U)が6.65%安で引けた。
 一方、産金銘柄は逆行高。産金大手のバリック ゴールド(@GOLD/U)とニューモント・ゴールドコープ(@NEM/U)はそれぞれ2.58%、2.52%ずつ上昇した。


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