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2019/02/11 09:51

週間相場見通し:上値の重い展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、米中通商交渉の行方を気にしながら、全体として買いが手控えられる展開か。18日が休場(プレジデント・デー)のため、週末にかけて見送り姿勢が強まる可能性もある。
 注目の米中通商交渉は不透明感が増した。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表とムニューシン財務長官が今週北京を訪問し、閣僚クラスの会合を行う予定だが、期待が高まっていた米中首脳会談は結局、実現に至らない状況。すでに先週の時点で、クドロー米国家経済会議委員長が「距離が遠い」と交渉の難航を示唆していた。
 欧州の情勢も芳しくない。ドイツで12月の鉱工業生産や製造業受注が軒並み予想を下回ったほか、英国でもEU離脱の問題が混迷化。14日の英議会でEU離脱に関する修正案の採決が予定されているが、否決された場合は「合意なき離脱」の可能性が一段と高まることになる。
 また、米主要企業の業績見通しも悪化している。S&P500指数構成銘柄のEPS見通し(19年1〜3月期)は、前年同月比マイナス0.1%まで低下。1月1日時点の5.3%増から大幅に下方修正され、マイナス圏に沈むのは約3年ぶりとなる。
 一方、米つなぎ予算(暫定予算)の期限が15日に迫ることについては、大きな波乱にならないと考えられる。「メキシコの壁」建設を巡り、一部政府機関の閉鎖懸念が高まる可能性があるが、投資家に免疫が付いたこともあり、株式市場が大きく売り込まれることはなさそうだ。





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