17日のNY株式市場は、米中貿易摩擦の緩和期待で買われる展開。主要指標のダウ平均は3 日続伸し、前日比162.94ドル（0.67％）高の2万4370.10ドルで引けた。ハイテク銘柄の比率が高いナスダック総合指数も上昇し、49.77ポイント（0.71％）高の7084.46ポイントと3日続伸して取引を終えている。
　ウォール・ストリート・ジャーナルがこの日、「対中協議を進展させるため、ムニューシン財務長官が追加関税の一部またはすべての撤回を提案している」と報じたことが追い風だ。中国販売比率の高い企業が軒並み上昇し、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が2.19％高、航空機大手のボーイング(@BA/U)が2.00％高、工業用素材・事務用品大手のスリーエム(@MMM/U)が1.18％高と買われた。
　物色の矛先が多業種に向かい、S&P500全11業種がすべて上昇。なかでも、素材や資本財の上げが目立つ。素材では、総合化学メーカー大手のダウ・デュポン（@DWDP/U）が2.96％上昇したほか、窒素肥料大手のシーエフ・インダストリーズ(@CF/U)が2.82％高、アルミ大手のアルコア(@AA/U)が2.10％高、鉱業大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が2.02％高と値を上げている。
　資本財では、軍用機大手のノースロップ・グラマン(@NOC/U)とロッキード・マーチン(@LMT/U)が3.26％、2.35％ずつ上昇したのをはじめ、コングロマリットのゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が1.78％高、多国籍企業のユナイテッド・テクノロジーズ(@UTX/U)が1.71％高と買われた。
　一方、金融大手のモルガン・スタンレー(@MS/U)は4.41％安と急落。この日発表された2018年10〜12月期決算で、営業収益と希薄化後EPSが市場予想を下回ったことなどが嫌気されている。


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