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2019/06/19 08:42

大引け概況(詳報): 続伸、米中関係の改善などに期待感 無料記事

 18日のNY株式市場は、米中摩擦に対する過度な懸念が後退するなかで買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比353.01ドル(1.35%)高の26465.54ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が108.86ポイント(1.39%)高の7953.88ポイントと続伸して取引を終えた。主要3指数ともに、4月末につけた過去最高値に近づいている。
 トランプ大統領はこの日、自身のツイッターで「中国の習国家主席と良い電話会談を行った。来週のG20で同主席と引き続き会談する」と述べたことがプラス材料。また、首脳会談に先立ち、通商協議を再開することにも言及している。
 国内外で金融緩和の期待が高まっていることも、米国をはじめとする世界主要マーケットの追い風だ。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はこの日の講演で、「経済状況が改善せず、インフレ率が低いままであれば、追加の景気刺激策を行う」と述べるなど金融緩和を示唆。このコメントをきっかけに欧州が全面高となり、米国も朝高で始まっていた。また米国でも、米連邦準備制度理事会(FRB)が18〜19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で早期の利下げを示唆するとの期待も根強い。 
 セクター別では、S&P500全11業種のうち8業種が上昇(公益、REIT、生活必需品などディフェンシブセクターは下落)。なかでも半導体関連など、米中摩擦の懸念後退がプラスになる銘柄の上げが目立った。メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が5.74%高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が5.41%高、半導体設備大手のラムリサーチ(@LRCX/U)が4.60%高と値を上げている。
 同様の理由で、資本財やエネルギー・素材など景気循環セクターも高い。航空機大手のボーイング(@BA/U)が5.37%高、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が2.36%高、石油・天然ガス開発のコンチネンタル・リソーシズ(@CLR/U)が4.87%高、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が4.44%高で引けた。ボーイングに関しては、2度の墜落事故を起こした機種「737MAX」を英航空大手から200機受注したことも刺激材料だ。


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