2019/06/10 12:12
週間相場見通し:底堅い値動きか、米利下げ期待で買い安心感
今週のNY株式市場は、利下げ期待を背景に堅調な展開か。先週末7日のマーケットは、主要3指数が軒並み1%超の上昇。この日発表された5月の雇用統計で、非農業部門の雇用者増加数が7.5万人と市場予想(17.5万人)を大きく下回っただけではなく、3月や4月分も下方修正されたことで、利下げ観測が一気に高まった。7月FOMC時の利下げ可能性は、市場予想で80%まで上昇している。今週発表される5月の消費者物価指数や小売売上高の結果次第では、利下げの期待が一段と強まることとなろう。
懸念された対メキシコ追加関税が見送られたこともプラス。メキシコ側が国境警備を強化すると誓約したことで、トランプ大統領は同関税措置を発動しない方針を決定した。
また、対中交渉にも進展がみられる。ムニューシン財務長官は「中国人民銀行総裁と建設的な意見交換を行った」とコメントした。早期合意の可能性は低いが、少なくとも目先の悪材料としてマーケットの波乱要因になることはなさそうだ。
なお、冒頭で述べた米利下げ観測は、世界の金融マーケット全体にポジティブな影響をもたらしている。まず、新興国通貨の先安懸念が後退。また、インドや豪州は先週、米国の動きを先取りするように利下げを行った。
もっとも、NY市場の反発ペースがやや早すぎる点は気になる。利下げ期待が大きいとはいえ、株価が最高値圏で推移する中、高値警戒感が強まる恐れもある。したがって、一時的なスピード調整の可能性を念頭に置きたい。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
懸念された対メキシコ追加関税が見送られたこともプラス。メキシコ側が国境警備を強化すると誓約したことで、トランプ大統領は同関税措置を発動しない方針を決定した。
また、対中交渉にも進展がみられる。ムニューシン財務長官は「中国人民銀行総裁と建設的な意見交換を行った」とコメントした。早期合意の可能性は低いが、少なくとも目先の悪材料としてマーケットの波乱要因になることはなさそうだ。
なお、冒頭で述べた米利下げ観測は、世界の金融マーケット全体にポジティブな影響をもたらしている。まず、新興国通貨の先安懸念が後退。また、インドや豪州は先週、米国の動きを先取りするように利下げを行った。
もっとも、NY市場の反発ペースがやや早すぎる点は気になる。利下げ期待が大きいとはいえ、株価が最高値圏で推移する中、高値警戒感が強まる恐れもある。したがって、一時的なスピード調整の可能性を念頭に置きたい。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。