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2019/02/04 10:56

週間相場見通し:戻り基調が継続か 無料記事

 今週のNY株式市場は、米利上げの見送りが好感される中で底堅く推移しそうだ。先週は戻り基調が加速。米連邦公開市場員会(FOMC)の声明で、「利上げの据え置きとバランスシート正常化の調整を進める準備がある」と表明されたことで、世界的にリスクオンの姿勢が強まった。
 利上げが見送られとはいえ、米国の景気が冷え込んでいるわけではない。実際、足元の主要経済指標は軒並み上振れる状態。先週末発表された1月の雇用統計では、非農業部門の雇用者が前月比で30.4万人増加し、市場予想(16.5万人増)を大きく上回った。また、1月のISM製造業景況指数も56.6に上向き、(低下が見込まれていた)予想に反して前月比2.3ポイントの上昇を記録した。
 閣僚級レベルで行われた米中通商交渉も、どちらかと言えばマーケット・フレンドリーな結果。中国側が米国産大豆の大量購入を発表したことに加え、2月末に米中首脳会談が開催されるとの見方が浮上したこともプラスだ。
 もっとも、トランプ大統領による一般教書演説(2月5日予定)は諸刃の剣。大統領が掲げるインフラ投資拡大計画に民主党が同調する可能性が強まっている点はポジティブだが、メキシコの壁建設に執着した場合は、再び政府機関の閉鎖懸念が浮上するかもしれない。また、6日に予定されるパウエルFRB議長の講演も、結果次第ではマーケットの波乱要因になり得よう。
 なお、企業決算に対する反応はこれまでのところポジティブ。下振れも散見されるが、フェイスブックやアップルのように「想定ほど悪くなかった」と受け止められた銘柄は急反発している。ただ、1日はアマゾンが決算下振れで大幅安を強いられた。また、相場の過熱感にも注意を要する。S&P500指数やナスダック総合指数が200日移動平均線に迫るなど、マーケット全体の上昇ピッチが加速している点は気がかりだ。



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