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2019/06/28 08:50

大引け概況(詳報):ダウ3日続落、ナスダックは高い 無料記事

 27日のNY株式市場は、方向感に欠けるなかで高安まちまちの展開。主要指標のダウ平均は小幅ながら3日続落し、前日比10.24ドル(0.04%)安の2万6526.58ドルで引けた。一方、ハイテク銘柄の比率が高いナスダック総合指数は上昇し、57.79ポイント(0.73%)高の7967.76ポイントと続伸している。
 29日の米中首脳会談を控えて楽観的な見方と警戒感が交錯するなか、この日も模様眺めムードが続いた。香港英字紙が「米中両政府は貿易戦争の一時休戦で暫定的に合意した」と報道したことに対し、国家経済会議のクドロー委員長は「米中が具体的な取り決めをした事実はない」とこの報道を否定した上で、対中追加関税が発動される可能性があることを示唆している。
 一時プラス圏で推移していたダウ平均は、終盤にかけてマイナス圏に沈んだ。航空機大手ボーイング(@BA/U)が2.91%安と急落したことが痛手。2回の墜落事故を起こした主力機「737MAX」シリーズに関し、米航空当局が「新たな潜在的なリスクが見つかった」と公表したことを受け、同シリーズの運航再開は遠のいたとの見方が広がった。
 セクター別では、エネルギーの下げが目立つ。石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)が1.02%、0.66%ずつ値を下げている。一方、金融は高い。シティグループ(@C/U)が1.38%上昇したのをはじめ、ゴールドマン・サックス(@GS/U)が1.17%高、モルガン・スタンレー(@MS/U)が1.16%高、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が1.07%高と値を上げた。米連邦準備制度理事会(FRB)によるストレステスト(健全性審査)を通過したことにより、自社株買いや増配への期待が高まった格好だ。
 他の個別動向では、自動車大手のフォード・モーター(@F/U)が2.93%高と急伸。欧州事業のリストラを発表し、「2020年末までに英国とドイツを中心に約1万2000人を削減する」との方針を打ち出したことがプラス材料視されている。


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