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2019/03/25 08:34

大引け概況(詳報): 急反落、世界景気の減速を警戒 無料記事

 先週末22日のNY株式市場は、世界的な景気減速の懸念で売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比460.19ドル(1.77%)安の25502.32ドル、ナスダック総合指数が196.29ポイント(2.50%)安の7642.67ポイントとそろって急反落して取引を終えた。
 この日の下げは、欧米の景気先行指標が相次いで悪化したことがきっかけ。調査会社IHSマークイットが発表した仏3月製造業PMIが前月の51.5→49.8(市場予想:約51.4)と好不況の分かれ目となる50を割り込んだほか、独3月製造業PMIが47.6→44.7(同:約48.0)へ一段と悪化している。また、ユーロ圏全体の3月製造業PMIが49.3→47.6(同:約49.5)と低迷したほか、米国の3月製造業PMIも53.0→52.5(同:約53.5)とやや減速した。
 これにより、投資家のリスク回避姿勢が強まった格好。相対的に安全とされる債券が買われるなか(=長期金利が急低下)、3カ月金利が一時的に10年債利回りを上回るという「逆イールド」現象が2007年以来で初めて発生したことも逆風になった。
 S&P500全11業種のうち、公益を除く10業種が軒並み下落するなどほぼ全面安の商状。特にエネルギーや素材、資本財など、景気循環セクターの下げが目立った。石油大手のシェブロン(@CVX/U)とコノコフィリップス(@COP/U)がそれぞれ2.20%、3.04%ずつ売られたほか、化学大手のダウ・デュポン(@DWDP/U)が3.58%安、銅鉱開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が5.73%安、航空機大手のボーイング(@BA/U)が2.83%安と値を下げている。
 利ザヤの縮小懸念で金融株も安い。ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ3.02%、4.15%ずつ売られた。
 ネットITセクターも急落。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.00%安、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が2.64%安と値を下げている。半導体関連も売られ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が5.45%安、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が5.39%安で引けた。


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