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2019/08/19 08:37

大引け概況(詳報): ダウ続伸、ナスダックは反発 無料記事

 先週末16日のNY株式市場は、ドイツの財政出動観測で買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比306.62ドル(1.20%)高の25886.01ドルと続伸し、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が129.38ポイント(1.67%)高の7895.99ポイントと反発して取引を終えた。
 「ドイツが景気後退(リセッション)に陥る場合、政府には財政出動に踏み切る用意がある」と報じられるなか、世界的な景気後退懸念がやや後退。下落基調だった米10年債利回りが1.53→1.55%といったん下げ止まるなか、株式を買い戻す動きが優勢になった。投資家の不安心理を表すVIX指数は、再び節目の20を割り込んでいる。
 S&P500全11業種がすべて上昇。なかでも資本財セクターの上げが目立った。会計不正疑惑で前日に急落していた重電大手のゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が9.74%高と買い戻されたほか、農機大手のディア・アンド・カンパニー(@DE/U)が3.84%高、工業用素材・事務用品大手のスリーエム(@MMM/U)が2.97%高、FA機器大手のロックウェルオートメーション(@ROK/U)が3.00%高と値を上げている。ゼネラル・エレクトリックについては、経営トップが疑惑を否定し、前日に同社株を購入したことがプラス材料だ。ディアに関しては、第3四半期(5〜7月)決算が下振れたうえ通期ガイダンスを引き下げたため、プレマーケットで一時4%近く売られる場面がみられたものの、「このところの株価下落を踏まえると、ガイダンスは想定ほど悪くない」との見方が強まったことで買い戻された。
 長期債利回りの上昇で金融セクターも高い。利ザヤの改善期待で、ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が2.40%高、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が2.97%高、シティグループ(@C/U)が3.52%高と値を上げた。
 また、半導体関連銘柄も上昇。GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が7.25%高、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が5.09%高、アナログ半導体大手のエヌエックスピー・セミコンダクターズ(@NXPI/U)が3.80%高、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が3.10%高で引けた。エヌビディアに関しては、前日発表された第2四半期(5〜7月)決算が前年同期比で減収減益ながら市場予想ほど悪くなかったことが刺激材料だ。


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